Claude Codeを使う練習として、既存のCRUD表とソースコードを比べる研修を考えてみました。週1回60〜90分の研修と、その間に試す小さな課題を6週間続ける案です。扱うのはコードの調査と、確認できた情報をCSVに反映する作業です。ほかの人が根拠を確認できる成果物を作ることを目標にします。
この記事のポイント
調査、比較、編集、確認の順に練習します。6週間が過ぎたかだけで終わりにせず、根拠と不明点を記録し、何を変えたかを説明できるかで習得を確認します。
開始前:使う環境とCRUDの判定ルールを決める
研修担当者とエンジニアで、利用を認められたアカウント、Claude Code、Git、練習用の作業フォルダを用意します。参照するリポジトリとブランチを決め、既存CSVのコピーも準備します。分からないことが出たときの質問先も確認しておきます。
CRUD表が画面、API、DBのどこを対象にしているかを決めます。一覧と詳細を分けるか、論理削除をDeleteに含めるか、未公開の機能を載せるかによっても判定が変わります。CSVの列の意味や共通ルールはCLAUDE.mdなどにまとめます。許可する操作については、権限設定でも制限しておきます。
第1週:調査から始める
目安は60分です。リポジトリ、ブランチ、ファイルの意味を確認したら、対象のフォルダでClaude Codeを起動します。Planモードで構成を調べ、主なフォルダとその役割、CRUDに関係しそうなファイルを説明してもらいます。
ここでは、ソースを編集せずに調査と計画をするためにPlanモードを使います。始める前にファイルの変更状態を記録し、終わった後も確認します。『事実と推測を区別して説明できる』『対象ファイルへ変更を加えず調査を終えられる』の二つができたら、この週の課題は完了です。
第2週:一つの機能からCRUD候補を探す
目安は90分です。最初は小さな機能を一つ選び、Create、Read、Update、Deleteが、画面のどの操作やAPI、データ処理に当たるかを調べます。権限や公開条件、論理削除と物理削除の違いも確認します。
コードがあるかと、対象の利用者が今その機能を使えるかは、分けて確認します。CRUDの候補と根拠を示せること、判断できない項目を『要確認』として残せることを、この週の完了条件にします。
対象機能のCRUDに関係する実装を調査してください。
コードとCSVは変更しないでください。
各操作について整理してください。
- 対象ユーザーと利用条件
- 関連するファイル、関数、クラス
- 確認できた事実
- 推測と要確認事項
コードが見つからないだけで未実装と断定しないでください。第3週:既存CSVとの違いを説明する
目安は90分です。既存のCSVに書かれている内容と、コードから確認できた内容を並べます。この週は変更案を作るところまでにして、CSVはまだ編集しません。プロダクトに詳しい人にも見てもらい、認識に違いがないかを確認します。
追加・変更・削除の候補と、確認が必要なことを理由付きで説明できれば完了です。特に『検索で見つからなかった』という場合は、それだけでCSVの行を削除してよいか、もう一度確かめます。
| 見つかった違い | 対応案 |
|---|---|
| CSVに行がなく、Updateの処理を確認 | 対象範囲と利用条件を確認し、追加候補にする |
| CSVではRead不可だが、取得処理が存在 | 権限や公開状態を質問する |
| CSVではDeleteありだが、根拠が見つからない | 探索範囲を見直し、削除前に確認する |
| Createに権限制御がある | 対象ユーザー別の表記を検討する |
第4週:確認済みの内容をCSVへ反映する
目安は90分です。CSVのコピーや作業ブランチを使い、レビューが済んだ変更だけを反映します。対象のCSV、ヘッダー、列順、文字コード、改行など、維持してほしい条件を指定します。未確認の内容は、確定した値に書き換えません。
Gitのstatusで変更状態を、diffで変更内容を確認します。対象外のファイルが変わっていないか、意図しない整形、列のずれ、文字化け、重複、理由が分からない行の削除がないかを見ます。対象のCSVだけを更新でき、変更した理由を一つずつ説明できれば完了です。
第5週:根拠を添えてエンジニアへ質問する
目安は60分です。確認したいことを絞り、対象の機能、CRUD操作、CSVへの記載案、根拠のファイル、プロダクトについての認識、判断できなかった点をまとめます。AIの回答文だけでは、相手が同じ調査をやり直すことになってしまいます。
たとえば『削除処理らしい関数があるが、無効化なのか物理削除なのか判断できない』と、分からない点を具体的に書きます。回答をCSVやPRに反映し、誰が何を確認したかまで記録できれば完了です。
第6週:調査からPRの説明まで自分で進める
最終週は、学ぶ人が一通りの作業を進めます。対象と参照する版の確認から、調査、CSVとの比較、質問、反映、差分の確認、PRの説明文作成までです。研修担当者は進め方を見守り、範囲外の操作など、止める必要があるときに声をかけます。
- 調査と編集の段階を分けて進められたか
- 根拠を残し、推測を事実として扱わなかったか
- 不明点を適切な担当者へ確認できたか
- 対象外の変更を見つけられたか
- 成果物と変更理由を自分の言葉で説明できたか
研修後によく出た質問を手順に追加する
最初の1〜2か月は、週1回30分ほど相談できる時間を設けます。何度も出る質問は、CLAUDE.md、依頼文のテンプレート、CSVのルールに反映します。本人が覚えておくだけでなく、次に学ぶ人も参照できるようにしておきます。
最初の研修では、ここまでの作業に絞ります。ソースコードの編集、自動テストの作成、複雑な連携、自動コミットやマージなどは、今回の完了条件を安定して満たせるようになってから、必要に応じて扱います。次へ進むかどうかも、期間だけでなく成果物を見て決めます。